私は昭和43年に久留米大学医学部を卒業後、同産婦人科教室に入局し、講師を経て、国立小倉病院、県立日南病院に勤務いたしました。その後同院の産婦人科医長を経て、昭和55年に現在地に下村産婦人科医院を開業いたしました。
開業以来、産婦人科をはじめ、医療機関を取り巻く環境は大きく変わり、患者さんや、国民の医療に対する要望も多種多様にわたるようになってきました。
特に産婦人科医院では、出産の患者さんは病人ではないという観点から、明るく、広く、心地よくと言った、通常生活になるだけ近い入院環境を求める人たちが増え、医療機関の間におけるサービス合戦も、やや過熱気味とも思えるほどレベルの高いものになってきました。
退院時のディナーサービスにはじまり、胎教コンサート、エアロビクスやスイミングなど様々なメニューが用意され、出産はまさしく人生における一大行事として、イベント性を強くしたといっていいでしょう。
そんな中にあって、私は目の前の華やかさだけに目を奪われず、何が一番患者さんにとって大事か、ということを心掛けながら診療に努めています。
それは患者さんの話をじっくり聞き、納得の上で、診療を行うことにより、患者さんの心身がもっとも安定した状態で出産に臨める、と考えているからに他なりません。
分娩では、妊婦中心の世界を作り、妊婦さんが、「自らお産をした。」という気持を持てるように、ヨーガ、ソフロロジーを中心に、ゆったりとしたお産になるよう、取り組んでいます。また、分娩前後は母乳指導に力を入れ、皆さんが、母乳育児が出来るようにと願っています。
さらに、婦人科の悪性腫瘍以外は取り扱っており、手術時には麻酔医、婦人科医の協力を得ながら、より安全で、より正確な手術を心掛けています。